練習会を始める前に先輩に話を聞く。:練習会を作るには

ヨーヨー

近年、ヨーヨーイベントの盛り上がりや、徐々にプレイヤーが増えていることにより、練習会が少しつずつ増えてきています。実際にヨーヨー練習会を立ち上げてみたので、その時のことを紹介します。

連載企画「練習会を作るには」の第2回は、ヨーヨー練習会を作る前段階でやったことを紹介していきます。ヨーヨー練習会を作ったとき、大まかには以下のようなことをしてきました。

・どんな練習会にするか考える。(コンセプト決め)
・ヨーヨー普及した先輩たちに話を聞く。
・開催場所のリサーチをする。(情報収集)
・開催を告知するSNSアカウントを作る。(広報活動)
・練習会の約束事を考える。(規約制定)
・実際に告知をして、お試し練習会を数回開催する。(試行)
・練習会に関するチラシを作る。
・練習会に持っていく道具の精選、調達をする。
・常連さんに連絡を取る。
・地域のイベントに参加して、顔を広める(宣伝活動)

これらすべてをやる必要はありませんが、自分の場合は、

地元にヨーヨーの文化を広げるという大層なことを掲げてしまったことと、近くのヨーヨー人がいないためやることが多いです。1人でやったためかなり非効率です。前回書きましたが「一緒にやる人」の存在は大きいです。

・第1回 ヨーヨー練習会を作った経緯
・第2回 練習会を始める前に先輩に聞く。(練習会を作る前段階編)
・第3回 練習会を始めたら周知していく。(練習会を始めたらすること編)
・第4回 地域で顔を広めるには練習会だけじゃ足りない。(練習会以外のこと)

どんな練習会にするか考える(コンセプト決め) 

誰に来てほしいのか?

これは、かなり大事です。というより、これがないと練習会は成り立たないのでは?と思っています。

ただ、このコンセプトというのは、立地にかなり左右されるものだと思います。(それすら吹き飛ばすお金があるなら別。)あまり固く考えず、この練習会でやりたいことですね。ちなみに、私の場合は、

かっぱ先生
かっぱ先生

超初心者がフラっと来てワイワイする練習会にするぜ。

というのがコンセプトです。そこで決まったキャッチフレーズが「みんなでヨーヨーしようよ〜」です。

ターゲットとする層は、完全新規。完全な入口です。スリーパーができるようになる。ヨーヨーの上達を目指すのステージが競技者寄り前の段階の人たちをメインにします。子ども大人問わずですが、子どもをメインに据えて、その後ろにいる保護者の方と仲良くなって一緒にヨーヨーを楽しむです。

完全新規の子どもがメインなので、長い練習会の時間を確保すると間違いなくダレるので、開催時間は短くする。外に出やすい休日の昼間の時間帯にする。こういうことが決まってきます。また、完全新規を獲得するのには広報活動が必要となります。チラシを作って配るなども良いのですが、始めはできるだけお金をかけないでやりたかったので、毎週決まった曜日に公園など公共機関で練習をする姿を見せる。「私が勝手に1人でやっているから近寄るな!」ではなく、「一緒にやらへんか?貸出ヨーヨーありまっせ!」ということも明示しておく必要があります。
※できるだけお金をかけたくないものですが、広告費に限らずある程度お金が必要と後々わかります。

レッサーパンダ
レッサーパンダ

競技ヨーヨーに特化した練習会を開くぜ!!

となるなら、競技者たちが望む環境を整えることが大事です。
屋内の練習場、ある程度の高さがある、競技者たちが集まりやすいのか、また集められるのか。

私の場合はかなり厳しいです。すごく中途半端な場所にある地方の小さな町です。彼ら彼女らが1時間以上かけてやってくるメリットを作ってやれません。もう少し顔が利いて、いい場所さえおさえられれば、中部と関西の間なので、競技者たちのリージョンを超えた交流する場として栄えるかもしれません。残念ながらそこまでの影響力は持っていません。

しかし、ある程度ヨーヨーの歴があって、SNSをやっていたら、競技者が集まるような練習会の情報を仕入れることは可能です。なので、

手羽元の骨
手羽元の骨

このクラブじゃ物足りひん。もっとうまい人おらんのか。

みたいな上達したいとか競技に出てみたいという人たちをその練習会につなげることはできます。自分ところでも開きつつ、いろんな練習会に顔を出して行ったり、SNSで情報収集は、必要になってくるわけです。

オンラインヨーヨークラブの場合は、自宅でヨーヨー人と交流がコンセプト

余談ですが、オンラインヨーヨークラブは、「全国のヨーヨープレイヤーと自宅で交流できる。」「オンラインのプレイヤーに良きヨーヨーライフを」がコンセプトになっていったと思います。

ヨーヨー人に作ってもらったロゴです。Discordのマークに寄せて作ってくれました。JNにも協賛し暗幕に載せることができたのは、一つやりきったことです。青はインターネットの広がり、白は新しいことへの挑戦を表しています。キャッチコピーは「Have a good yoyo life」

思います、というのは、はじめから明確なコンセプトを持って始めた集まりだったわけではありませんでした。もともと、Zoomで練習会を開いていたのを、メンバーを固定して何かできないのかというのが始まりでした。なにか良い方法はないかと考えていたときに、Discordを見つけました。私がやっているDiabloというゲームの日本コミュニティがDiscordで運営されていました。サーバの立て方は別の方に教えてもらい(というより立ててもらいましたので、実質私は二代目に当たります。そしてサーバーの仮の名称は”ヨーヨー人”でした。いずれヨーヨー人とかYOYERという名前を使ったなにかやってみたいですねえ。)中身の構造はDiabloのコミュニティを参考にしました。規約に関してはまるまる真似していました。

それなりに続けましたので、それなりの人数も集まりました。月に一度1〜2時間だけ開催していました。ここで多くの方と仲良くなれたのは本当にありがたかったです。

どんな練習会でも継続できることが大事。

コンセプトから少し離れますが、どれだけ良いコンセプトであっても「継続して開催すること」が大事と思っています。現在数多くある練習会の中で長く続いているところは、知名度もプレイヤーの数も多くあります。その最たるものが、いわくらヨーヨー練習会です。オンラインヨーヨークラブと同時期に発足した新潟の練習会は、毎月開催で今までしっかり続いています。なので私はこの「継続できるライン」を大切にしています。

オンラインの練習会の師匠であるハットさんが以前、Zoom練習会で毎日ガチ練会を開いていました。最終日に終わったあとハットさんと話していると「期間が決まっているからできた。」とおっしゃいました。ハットさんにとっては毎日ガチ練会をオンラインで開くことは相当負担だったようです。逆にそれが毎回可能な人もいるわけです。

オンラインヨーヨークラブを解散した理由を文章にするなら「私の生活が変化したことと、ヨーヨーに対するモチベーションが下がったタイミングが重なり、毎月開催していたオンラインヨーヨークラブを継続して開催することが難しくなったから」となります。前の項で話した一緒に開催するメンバーがいたにもかかわらず迷惑をかけたなあと思っております。もっと頼っても良かったのかもしれません。

東海ローカル番組でJNが取り上げられましたので、オンラインヨーヨークラブは実はテレビにロゴが映りました。

ヨーヨー普及の先輩たちに話を聞く。

ここに書いてあることは、ここの項目で得た知見ばかりです。マニュアル本を読むのではなく、教えてもらうことです。ただ、自分の地域にあったことを教えてもらえるわけではありません。教えてもらったことをそのまますることが一番良いのですが、できないこともありますので自分の場合は、少し変えてやっていました。

私の場合は、ほぼほぼ新規開拓だったので、そういった活動をされている方々に教えてもらいました。私もこのまま行き、活動が軌道に乗ればそういった方の相談に乗れるようになるはずです。そういった方はどうやったら探せるのか?というのは、先程上げていたオンラインヨーヨークラブやSNSを眺めているのが役に立ちました。自分で探せることが多かったです。

ヨーヨー普及であれば、JYYFさんも「みんなでヨーヨープロジェクト」と称して事業が行われております。

【みんなでヨーヨー】ヨーヨー教室用の物品サポートを行いました
皆さんこんにちは。JYYFの上村です。 皆様に昨年ご支援いただいた「みんなでヨーヨープロジェクト」ですが、早速…
  • ヨーヨーの楽しさをこどもたちに広げていくこと
  • ヨーヨーを使って様々な社会的課題に取り組むこと

この2点を、支援者からのサポートを得て活動されています。学童や児童館の運営をされている株式会社明日葉さんとパートナーシップも提携しており、より子どもにアプローチしやすい環境を整えています。関東在住のヨーヨープレイヤーが先生となり、ヨーヨー教室を開催しているようです。

始めは練習会会場を借りて行うことを想定していたので、こんなポストをして先輩たちに聞いてみると、たくさん教えてくれました。SNSはこういうときに強いです。特に、ヨーヨーの界隈は良い意味でも近いのですぐ教えてくれます。

結局このことはそこまで生かされず終わってしまいます。というのも、ほとんどやっている人がいない中、新規開拓なのに人目がつかないところでやっていても意味がないからです。しかし、常連メンバーが多く集まるようになったとき、遠方からしっかり練習したい人も集まるようになったとき、自分の住んでいる地域だとどんな施設が借りられるのか。どういった方法で借りることができるのかということは、知っておく必要があります。意外とそういう経験って人生の中でありませんし、誰も教えてくれません。自分で教えてもらい、実践し、身につけていくしかないのです。

開催場所のリサーチをする。(情報収集)

集めたい人がその近辺にいるか? 集まりやすい場所なのか?

さて、実際に先輩からやり方を教えてもらったら、次は自分が練習会をする場所をリサーチをします。

そこら辺でやったらええんちゃうか?

始めは自分もそう思っていたのですが、実際に来る人達のことを考えると、そうも言えないと思いました。といいますのも、わが町は

・大きい高速道路が通っていない。
・都心部から山を挟んでいる。
・電車はなんとか通っているが、基本車社会

という立地です。そうなると

・電車で来る人が来やすいように駅から近いところ
・車社会なので、駐車場があるところ

は必要です。 それに加えて、コンセプトに”完全新規の獲得”があります。私の狙うのは地域の子ども達です。

・地域の子どもが集まる公園
・小学校の近くの方が良い。

などなど考えることが増えます。本来であれば、ヨーヨーの購入も含むことなので、保護者の方を巻き込める環境が良いです。つまり、子どもだけで来る環境ではなく、保護者の方と一緒に来るような場所が良いということです。これは、先輩に教えてもらった普及の方法ですが、これはあえて外しました。

というのは、言っても私は30代半ばを超えたおじさんです。そんなおじさんがやってるところに子どもが興味を持ってやってくることは想定できますが、それを見た保護者さんはどう思うか。
今や知らない人についていかないという警戒心マックスな状況です。そこで言われる一言が

「やめとき〜〜〜!!!」

というのは容易に想像できます。身だしなみを整えていてもやはり知らない人というのは、そういうもんです。そうであれば、保護者さんはあとから見られる方が良いです。
実際に、練習会を開いて来てくれる子がお家の人と一緒にいるときにお声がけさせてもらったときには、まあ不審な目で見られます。そりゃあそうです。そういうもんですから。それは、学校の先生をやっている私がよくわかっています。しかし、子どもと遊んだりヨーヨーしたりしている姿を見てもらったり、終わったあとに保護者の方とお話すると一応は警戒心を解いてもらえます。「学校で話題にしているのを子どもづてで聞いたことがある」と聞かせてもらったときもあるので、地道に対象となる層とその周りの人たちの好感度と知名度を上げていくしかありません。

場所の次に大事なのが、定期開催できるかどうか。

条件に合う場所を見つけたら、次は開催時間です。私のところは、お昼から1時間の開催です。これはオンラインヨーヨークラブでもやっていた短時間開催です。実際は、自分1人で準備していますが、妻も一緒に主催しています。そして、ヨーヨーを全く知らない子どもがメインターゲットです。従来のヨーヨー練習会だと3〜4時間やりますが、そこまで集中して続けられるはずがありません。どちらかというと、長い時間開催して月に1度するより、毎週1時間ずつ行うことを選択しました。

終わり際に来た子が「次いつやっているの! やってみたい!」と言ったときに「毎週◯曜日のこの時間にいるよ。」 という風に答えられるのです。実際にそれで来てくれた子もいます。

私の場合、土日が休みで開催できるので、どちらが良いか考えたときに 土曜日の方が人があつまることがわかりました。日曜日だと、近くにあるホールでイベントがあるので、公園の駐車場やブロック部分がすぐ埋まってしまうこともわかりました。車の往来が多くなり子どもにとって危険、となると土曜日開催がベターなのかなと判断しました。

レッサーパンダ
レッサーパンダ

競技勢に向けた練習会だったら外でやってられんよ!

そうです。しっかり練習したいと言う場合には、練習会の場所は屋内で確保する必要がありますね。先程のポストのツリーを見て置くと参考になるかもしれません。そして人が集まる場所ということなのですが、公共施設は予約合戦が大変というお話をお聞きします。わがまちでは、そんなことありませんでしたが、実際にその施設に行って予約をしなくてはいけません。ええ、平日の5時までです。

かっぱ先生
かっぱ先生

流石にネット予約にしてもろて・・・、わが町。

公園でするうえで気をつけるのは、他の人の迷惑にならないか。占有しないか。

公園など公共施設で人が集まって遊ぶことは大丈夫なのかという心配事も起こりました。これもやっているうちに気がついて、役所にメールで確認を取ったところ、特に届け出は必要のない範囲というお言葉を頂きました。各自治体によっては対応が違うと思います。大きく占有し、公園に遊びに来る人の妨げとなる場合は届け出が必要となりそうです。つまり、今は規模が小さくてもどんどん規模が増えていった場合は、届け出を出したほうが良いことになります。これは市民活動をする上でのルールとなります。

手羽元の骨
手羽元の骨

ヨーヨーはストリートの文化! そんなこと気にせずやったらええねん!

その考えはその考えで良い、と思いますが、ヨーヨーに入る間口は広ければ広い方が良いと思っております。わが町、ポケモンGOのサービスが始まったときに、とある公園がポケストップが集まる場所になっていて、たくさんのスマホ片手に集まる人がいました。実際にその場に行ったところ、うわっといるんです。スマホの画面を覗き込みながら座り込む人々が。何があったんだ!?とそりゃ一般の方は怖がると思います。そのとき市民の方から市役所へ苦情が入ったようで、その話題は当時の地方紙にも掲載され話題になりました。

人が集団で同じ行動をしていて、理解されない行動 って他の人から見たら珍しいと見えますが、怖いという感情も湧くことをここでおさえておきたいと思います。ましてや私のやっていることは、珍しい思われるヨーヨーです。回避できるリスクは回避していきましょう。仕事でもなんでもそうですが、筋を通していきましょう。

次は、練習会を開催するうえで大事なことを決めていきます。

さてここで練習会を開く大きな枠組みが決まりました。次回では、細かい約束事を決めたり、練習会のことを周知していくことを紹介していきます。

実際にはここまで気合をいれる必要はないのでは? と思うかもしれません。もっと肩の力を抜いてもよいのでは? と思うかもしれません。

ただ、なにもないところから、人を集める。ヨーヨーを広めていくには拠点となる地盤が大事と考えています。練習会を開く参考にしていただけたらと思います。

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