近年、ヨーヨーイベントの盛り上がりや、徐々にプレイヤーが増えていることにより、練習会が少しつずつ増えてきています。実際にヨーヨー練習会を立ち上げてみたので、その時のことを紹介します。
連載企画「練習会を作るには」の第3回は、練習会を作っても誰にも知らせなければ、ないのと同じです。作ったあとは周知して行く段階に入ります。
・第1回 ヨーヨー練習会を作った経緯
・第2回 練習会を始める前に先輩に聞く。(練習会を作る前段階編)
・第3回 練習会を始めたら周知していく。(練習会を始めたらすること編)
・第4回 地域で顔を広めるには練習会だけじゃ足りない。(練習会以外のこと)
開催を告知するSNSアカウントを作る。(広報活動)
SNSは一般人が持てる、現代の最強の武器。武器は研いでこそ光る。
練習会を開催する場所が決まったら、次は開催する日時を告知します。文明の利器を使います。ツールも使いようです。現在お金をかけずに最も多くの人に告知できる手段が、インターネット(SNS)です。
多くの人に見てもらうには、多くの人が集まる場所に掲示する必要がある。誰もいないところで叫んだとしても誰も見ないわけです。しかし、現在はSNSを使っていない人はいないのではというほどに、普及率が高いものの一つです。
X、instagramなどなどありますが、私の場合はヨーヨーをしていない人、または地元で練習会を探している初心者をターゲットにしていましたので、instagramを使っています。Xもアカウントはありますが、一応程度ですね。フォローする人もヨーヨー人ではなく、地域のアカウントばかりにしました。これは次回の記事にある宣伝活動の項目でも役に立ちます。
とても地道なのですが、自分の地域の情報を仕入れるアカウントに仕上げます。そうすると田舎なのですが、自分の住んでいる地域に市民活動をしている方がたくさんいることがわかってきました。これも次回の内容になりますが、ここで人脈やつながりを得ておくと、後々の話がスムーズに進むことがあります。
個人的に自分のカラーになりますが「クールでかっこいい!」を全面に押し出すことは苦手なので、「明るく楽しい。アットホーム」を全面に出すことを意識しております。
ブラック企業みたいで辛いです。
というのも、先輩方を見ているとそういう雰囲気でヨーヨーを普及されている方々が多いように感じたからです。まずは真似から入る。学びの鉄則ですね。興味を持った中で、「クールなプレイヤーたち」を見て、「もっとうまくなりたい。」「競技ヨーヨーやってみたい!」という人が一人でも増えたら、私はそちらにつなぎます。中部と関西の間ですので、三ノ宮でも岩倉、津、橘、44Gathering どこでもつなぎます。自分のところで囲う必要はないと思っています。むしろ流動するぐらいが望ましいと思っています。
カラーイメージ、デザインも実は大事なんじゃないか?
ちょっと話がそれますが、練習会のアイコンを作るときって結構考えます。実は名前もめ〜〜〜〜〜っちゃ考えるんですけど、それ以上にカラーイメージが大事なのでは? と思っています。
手前味噌で申し訳ありませんが、自分が開いたところは、白、紫、ピンク この三色。
白はまっさらなところ、紫は市のシンボルの花が桔梗なので紫、ピンクは前述2色に合うと思っている色です。白の背景にピンクだと見やすいかな程度の認識です。
オンラインヨーヨークラブは、青はインターネットの広がり、白は新しい試みというイメージです。基本的に白が好きなのかもしれない・・・。ロゴデザインは、作ってもらったのですがDiscordのアイコンとヨーヨーを組み合わせたとおっしゃっていました。めちゃくちゃ気に入っていましたので、Tシャツを作ったレベルです。(白地の場合はこの色の反転です)
ただ、ここの話は、練習会がしっかり活動してからで良いと思います。飾りの部分です。正直。ただ、テンションが一番上がる部分でもあります。
練習会の約束ごとを作る(規約制定)
知らせていくのは、自分たちの存在だけではありません。練習会のルールも知らせていく必要があります。
今回コンセプトにしているのが、完全新規の人が参加することです。そして主催は私と妻の2人です。公園でやっている想定ですので、子どもをメインターゲットとしたいと思っています。
今回場所として選んだ場所が子どもだけで遊びに来やすい環境です。実際に保護者の方がいらしても、大人が見ているので、まあ「まかせても大丈夫でしょう。」といなります。つまり、完全に「託児所」の状態です。本当は、お家の方と一緒にやってほしいという思いがあるのですが、一緒にするという人はなかなかいません。そりゃそうです。見ず知らずの人ですから笑。何を買わされるかわかったもんじゃありません。
しかし、そのままやらせてしまい怪我をしてしまう。貸し出しているもの以外を壊してしまう。人を怪我させてしまうという事故が起こってしまったときがあると、わたしたちとしても活動していくには難しくなってしまうので、約束事を決めておく必要があります。なんなら、貸出し用でないものを勝手に触ってガリっとやってしまうことも考えられます。(実は、これ最近ありました。保護者の方も見ていたのですが何も感じてもらえません。そういうもんです。メインヨーは必ず見えない場所においておきましょう。)
自分が一番気にしたことが、「人がたくさん来て対応できなくなること」「安全面の配慮」です。
学校のように統率、秩序の取れた世界ではありません。遊びの世界は混沌としているものです。そんな中、新しいものを手にして見てください。
なので以下のようなルールを考えました。
・貸し出せるヨーヨーには数の限りがある。 対応ができない場合がある。
・保護者の同意、または同伴が必要。
・安全の確保ができない場合、断ることがある。
最低この3つは、必要かと思います。
1つ目のことは、貸出ヨーヨーはたくさんあるけど、大人の手が足りなくて初心者教えられないって理由です。人員の都合になりますが、人の加減で貸し出せる分が変わるということを説明するには難しいので、このような理由にしてあります。
2つ目のことは、正直甘い部類です。安全の事を考えても、そこから始めることを考えても同伴必須が理想です。多くの練習会は必須にしているのではないでしょうか。
3つ目のことは、こちらの言う事を聞けない、危険な行為を繰り返す、一緒に遊んでいる子が嫌な気持ちになるなどに対して出禁にするということです。これは、子どもに限らず大人もです。
そして、これは今後人が増えてきたら作らなくてはいけないのが、「自分の持ち物の管理をしてください」です。過去に練習会などでヨーヨーの盗難があり、参加者が悲しいことになったということをお聞きしました。実際に人数の多い練習会だと、明記されています。現在は、自分のヨーヨーを持参する方は少ないのですが、持参する人が増えてきた場合は考えなくては行けないことの一つです。
規約を作ったら、明示できる場所においておきます。自分の場合は、notion(ノーション)というアプリを使って記録し、web公開しております。instagramからいつでも見られるようにしています。
むちゃくちゃ便利過ぎて、読書メモ、ウェブクリッピング、授業計画、ブログのネタ、ラジオのスケジュールなどすべてこのアプリで管理しています。スマホからも閲覧編集可能です。
ネストで気になるヨーヨー、Notion で管理するといいね。 pic.twitter.com/uOYP0JYSmP
— QUANON (@quanon_jp) October 30, 2024
しかし、この項で書いたことは、練習会を行っていった中で考えていったものでした。ここで偉そうに書いていますが、結局はやってみないとわからないこと、気づかなかったことが多くあります。どうしたらわからず、「どうしよ〜〜〜〜!!」と泣きついたDMを先輩方に送って教えてもらってこの約束事を考えた次第です。他にも、他の練習会の規約などを参考にして作りました。
お試し練習会を開催する。(試行)
実際に練習会を開催します。いきなり第1回として開催するのなら、お友達を呼んで始めると良いと思います。先程の項で話した、集団でしていると怖いの反対です。1人でやっていても誰も気に留めません。
これは、さっきの場所のリサーチと並行して行えることです。私の場合は告知の練習も兼ねました。始めは施設を借りてやる予定だったで、実際にどんな練習ができるのかというのが気になったので、やってみました。このお試し練習会の結果、「公園でやったほうがいい。」という判断になりました。
そして、公園でもお試しの第一回をやりました。結局人っ子1人もいない公園となっておりました。笑
まあそういうこともあるかと思いながらちょこちょこ続けさせてもらっています。
そして、最近気づいたのですが、春先は外でやるのはいいのですが、冬になってくると寒くなります。
夏の暑いときに外でするのはまだなんとかなるんですが、ヨーヨーは体をめちゃくちゃ動かして温まる運動ではアリません。
なので、冬場は施設を借りてやろうか画策中です。その時に、この場所で一度やったことがあるという場所があると、借りやすいと考えています。
練習会に関するチラシを作る。
先程の項で上げた、約束事を作るですが、これを実際にお家の人に知らせる方法はどうするか?相手が大人の場合なら
instagramやってます? そこでアカウントあるから検索して〜
と言えますが、わたしたちの練習会に興味を持つのはだいたいスマホを持っていない子どもです。そんな子に上のように言っても難しいです。
子どもだけが来たときには、まず保護者の方の確認をします。いない場合は、チラシを渡して、同意を得させてからまた今度来るように伝えます。その場で絶対にさせません。
ごめんね、お家の人がOKって言わないと、できないようにしてるんだ。ここにお約束書いてあるから、これをお家の人に渡して。
一度逃したら来ないのではないかと思うかもしれませんが、今回私が選んでいる場所は、近所の子どもたちが普段遊び場にしている公園です。再び子どもたちと遭遇しやすい場所ではあるので、興味のある子は、家で話していますし保護者の方も一緒にいらっしゃる場合もあります。
ちなみに、渡すチラシには、自分がどういった人物なのか写真を載せています。本名も載せています。(というか地域で活動するのだから、本名で活動するほうがやりやすい。)ただ、集まった人には「かっぱ先生」と呼ばせています。理由は、本名だと仕事と混同してしまうためです。あだ名感覚で呼んでもらえます。そもそも先生呼びさせなかったらええやんって思うんですけど、
ヨーヨーを教えるよ〜って言うたら、子どもたちは勝手に「先生」って呼びます。
はじめは、コンビニで印刷したものを使っておりました。今はデザインしたものをラクスルで印刷してもらっています。
他にもgraphicというサービスもあります。
そして、これらはもちろん、実際に個人でチラシを作ってらっしゃる方々に教えてもらいました。私のやっていることってだいたいこれです。
練習会の準備をする。
使っている道具
ここまで来ると普段通り練習会でヨーヨーができるようになります。しかし、私の場合は、初心者の人を対象とした練習会ですので、ティーチング道具を一式揃えないといけません。
ほ〜ら、これがパラオートスコピーだよ。振ってごらん。
かっぱ先生、ラリってますね。
初心者向けに使えるヨーヨーを選びましょう。以前、こんな記事を書きました
これとは別です。今回は、初心者に教える用のヨーヨーを選びましょうです。上の記事は、どちらかというとカウンセリング、コーチングに近いのですが、今回はティーチングです。
コーチングとかティーチングの話はこちら参照。
自分が使っているのは、大量の楽天ポイントで買ったソニックブレスです。
昔買って、めっちゃあるので使っています。他にも使っているのが、スピンガジェット。
イオンでも販売している(ここ重要)ので、そのまま買いに行ける。
大人向けに使える5ive。昔ハイパーヨーヨーをやっていた方とかには5iveのおしゃれ具合が結構刺さります。
5iveに関しては、昔記事を書きました。
あとは、ハイパーヨーヨーアクセルの アクセルオリジン
あまりに小さい子だと、アクセルディスクが持てないのですが、あのハンドスピナーのような回転は今の子どもにかなり受けます。
とりあえず、今ある引き戻しヨーヨーで全然いいです。大事なのは、セッティングとメンテナンスです。
・ストリングの長さは適切か。
・ストリングは古くなっていないか。
・オイルは差してあるか。
・ヨーヨーは手に持っても、引っ掛かりがないか?
これらを練習会前に用意しておきます。ストリングの長さは大事で、50cmから10cm刻みで作っておくと楽です。5cmでも良いです。
ヨーヨーバッグは、見せるのに大事です。
普段ヨーヨーバッグを使ってる方は良いと思うのですが、それはおそらく一軍ヨーヨーの住処ですよね。初めて来る人は、ヨーヨーを見たことがない、または木製のヨーヨーしか見たことがないと思うので、プラスチックや近国のヨーヨーをディスプレイするバッグがあると良かったです。スピンギアさんのヨーヨーバッグはおすすめです。
ある程度触れるようになると、このバッグから好きなの振ってもいいよって言えます。
教える内容
初めて来た人に教える内容ってなんだ?という話です。これをきちんと決めておかないと一体何をおしえているんだ?ってなります。ここらへんは授業を組み立てるのと同じ感覚です。
ぼくは、授業くんだことないにゃ。
ほとんどの人は、やったことにゃいから別に気にしなくていいにゃ。
私自身は、15〜30分の内容で考えています。
<目標>
・ヨーヨーを体験することで、ヨーヨーの楽しさを知り、新しい技能を身につける楽しさを感じることができる。
・正しく指につけ、紐を巻き、ヨーヨーの持ち方を知る。
・周りの安全に気を配り、ロングスリーパーをすることができる。
<指導内容>
・ヨーヨーは、危険なおもちゃであることを知らせる。周囲の安全を確認してから投げるようにさせる。
・フィンガーホールを作り、利き手中指の第一関節と第二関節の間につけることを知らせる。
・ヨーヨーのストリングの巻き方向が、ヨーヨーを手のひらに乗せたとき上側に来ることを知らせる。
・腕を真っすぐ伸ばし、そのまま肘を曲げ、手のひらを上にしたままヨーヨーを地面方向へ投げさせる。
・利き手を引くことでヨーヨーが戻って来る。利き手でヨーヨーを迎えに行かずにその場でキャッチさせる。
・利き手と反対の指を2〜3周巻いてからストリングを巻かせる。
・適宜、個別に対応し、ロングスリーパーができるように指導していく。
これ書き出すともっと細かく書けるので、概要だけにしておきます。
実績そこまでないので、もうちょい実践したら記事書きます。
<参考資料>
他にも有用なコンテンツがありますが、ここらへんがわかりやすかったです。
ちなみに、ロングスリーパーがうまく行かない人には、フォワードパスを教える方法もあります。
次回。地域で市民活動をするなら、他のところでも顔を出していく。
今回は、実際に自分たちが活動していくうえで、わたしたちの存在を示していくうえでやってきたことを紹介しました。次回で最後になりますが、練習会を開くだけならここまでの段階で十分です。
しかし、自分たちが目指したのが、地元にヨーヨーを広めるということであり、多くの人に知らせていくことが求められます。地域の方にも顔を広めていくことで、より多くの人に知ってもらうことをしていきます。実際に私がしていること、してきたこと、これからしていくことを紹介していきます。
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