初めに言いたいことを先に言おう。
かける言葉がない。
いきなり何をいっているんだと君は思うかもしれないが、本当にそうなんだ。君がこの大会にかける思いはさぞかし重かったことだろう。
おじさんは、どうもこういう話をするとなると話が長くなって、一体結論は何なんだ?となりやすい。すまない。おじさんとはそういう生き物なのだ。
なので、今回は一番伝えたいことを先に言おうと思う。
「君の1分半が見たい。」
おじさんが君に伝えたいことはこれだけだ。だから、あとは読みたくなければ読まなくてもいい。そしておじさんは話が長くなりやすい。それにまとまっていないから読む時は時間と心に余裕がある時に読んだらいいよ。
1 君の技は素晴らしかった。
君の演技は素晴らしかった。
正直今回君は本当に落胆しただろう。なんなら、技がしっかり決まってた。画面越しでも伝わったよ。
しかし、競技ヨーヨーとは技が決まっていてもジャッジが加点対象と見なしていない場合は、どんなにすごい動きをしていても点が入らない競技だ。
君の技は、逆に加点されないのかと感じたくらいだ。それぐらい厳しい世界なのだろう。
おじさんは配信組だったから会場の様子はわからないけど、素晴らしい歓声が聞こえたのだろう。
それぐらいは容易に想像できる。それぐらい君の演技は素晴らしかった。
もしかしたら、凄すぎて息を呑んで黙って拍手をしていたのかもしれないね。
2 去年の地区は悔しい思いだっただろう。
おそらく、君の友だちも今年の演技を見て、胸を撫で下ろしたことだろう。おじさんもその一人だ。
昨年の予選通りだと今年の決勝は通れないことを知っていた。ボーダーが上がったからね。停止、交換していたらなかなかたどり着きにくい得点だ。
ましてや今年は予選が激戦だった。余計にプレッシャーだったと思う。
昨年の決勝も決して満足のいく演技じゃなかっただろう。
小ミスからなかなか立ち直れず自分が見せたい技を見せきれなかったんじゃないかな。
おそらく帰路は、さぞ自分の演技を思い返しては悔しい思いをしていただろう。
3 君の演技が、おじさんの初めて見たフリー
そしてJN、少しずつ成長を感じたのを観客席から見ていたおじさんは感じたよ。
今年のEJで、JNでできなかった技を決め切った時はちょっとうるっときちゃったよ。
こんな形の技だったのかと感動したさ。
君らしいフリーをその時生で初めて見られて嬉しかった。
オンラインでの付き合いだけだった君がステージ上で演技している姿だけでも感動さ。
なぜなら君は、私が知り合ったヨーヨー友だちの中で、初めて、君の部門のステージ上のフリーを見たからさ。(日本語は難しいね。意味伝わったかな?)
4 撮った写真は今でも宝物だ。
おじさんは都合がつかなかくて帰っちゃったけど、大会後、暗幕の前で写真を撮ってくれたね。
当日同行していた友だちが急遽招集したのにも関わらず。本当に若い子たちがわちゃわちゃした写真がたくさん送られてきて、本当に心のそこから一緒に撮りたかったなあと思ったよ。代わりのぬいぐるみだけでも置いてきてよかったと思ったさ。
新幹線で嬉しくて涙が出たね。
その写真は今でもおじさんのスマホの待ち受け画像だ。
5 世界大会は声をかけられなかった。
しかし、8月の世界は本当に辛かっただろう。あの時も本当に何もかける言葉が思い浮かばなかった。
おじさんもちょっと色々あって世界大会のフリーはおさらいしている分以外は見れてないんだ。
当然君のも見れていない。多分泣いちゃうだろう。
少しずつ成長を感じていた時におそらく絶望だったはずだ。
実はおさらいしている時に、Xもさかのぼって「全て食らう」という一文を見て最高にかっこいいなって思ったのは内緒だ。
6 君の苦しみは私の想像を超えるだろう。
それから半年、本当に気合を入れて挑んだ大会だと思う。そんな中見せたあのフリーだ。
小ミスは少々あるものの、概ね技が決まっていた。(前述したJNの技が決まった時はガッツポーズしちゃったよ。)
その中で出た結果に私は驚いたさ。
もちろん他の友人の活躍や推しの活躍で喜んだけど、どうしてもそこだけが引っかかっていた。
その時、現地にいた友だちと連絡を取り合っていたんだが、その時に君の様子を聞いて心配したよ。
おそらく、思い詰めてしまったことだろう。
決まってしまった結果にどうしようもない事実、積み上げてきた半年とはなんだったのか、準備してきたものが儚くも崩れゆく音、きっと不安な心の中にあった練習してきた時間という軸がボキッと折れる音がしたんじゃないだろうか。
おじさんは逃げた人間だからわからないけど、想像できないほどの苦しみだったんじゃないだろうか。
正直、逃げ出したくなったと思う。でも君は逃げなかったんじゃないかな。
君はきっと最後までいたはずだ。君はそういうやつっておじさんは知っている。
7 おじさんの好きなドラマの話
話は逸れるけど、おじさんが仕事をはじめた時くらいだったかな、あるドラマがあってね。そのドラマを見たことがなかったんだけど、妻と一緒に見る機会があったんだ。
「タンブリング」という男子新体操をテーマとしたドラマだ。知っているかい?
簡単に話すと新体操に魅せられた不良の少年が新体操と出会うことで成長していくドラマだ。いつ見ても泣けるんだよ。今ケンタッキーにしない?の人も出ているよ。
(ある回では、2010年代のLGBTに対する世間の考え方がよくわかり、その時の主人公たちの反応が今の私が見ても素晴らしいなと感じる。)
主人公の不良くんは、自分には真剣になれるものがなく、そういう何かに熱中することが恥ずかしいと思っていたんだ。
そんな不良くんがもう一人の主人公の男子新体操を馬鹿にする発言をするんだけど、そのときに「俺には新体操しかないんだ。」と熱く語るシーンがある。
1話にして最高のシーンだと思っている。
その後不良くんは一緒に新体操をすることになるんだけど、この不良くんは「仲間が大事」という価値観のもとに動いているだけだったんだ。後々に仲間も新体操も大事にする熱い男になっていくんだ。
8 ヨーヨーがくれた熱はこの胸の中で息づいている。
この話は、競技ヨーヨーの歴史と似ていると感じているんだ。君が生まれる前からずっと続けている人間は、ヨーヨーブームが去った後も続けているいわばラストサムライだ。
笑われたり、まだやっているのなど辛い言葉もかけられただろう。それでもやり続けてきた人間の周りには、その熱に感化されて人が集まってくる。
その結果、今の大会になっていると思う。
そんな競技ヨーヨーを続けている君もいつかどこかで誰かの熱に触れ今日まで続けているんじゃないかな。おじさんもその一人さ。
懐かしさで戻ってきたけど、ものすごく熱を持ってしまって色々なことを好き勝手やって楽しんでいるよ。
たくさんの人から熱をもらって今、こうしてブログに手を出していろんな選手の熱を感じている。もちろん君からもたくさんの熱を受け取っている。
だからこそ、おじさんは、その熱量に負けないくらい選手を応援するための記事を書いている。技術的なことは書けないけど、記事を書くことでより選手の熱量に触れやすくするために。
もちろん読んだ人もその熱に触れてまたいろんな人に広がっていったらいいなって思って2大会書き切ったよ。
競技ヨーヨーのフリースタイル競技は、人に見てもらう性質からどうしても他人からどう見えるかが気になる。ジャッジからもそうだけどそうじゃない。仲間もそうだけどそうじゃない。
競技ヨーヨーの熱いところって与えられた時間で自分の決めたすごい技に観客が一緒になって興奮することだと思うんだ。だから、何よりも観客の目を気にすることになる。
だから、このおじさんの書いた記事が初めて見る人に伝わったらいいなと思っていたんだけど、選手の応援にもなったらいいなって思えるようになってきた。
読んでくれていたかわからないけど、君にも届いていただろうか?
9 ドラマの曲を紹介しよう。
さて、さっきのドラマに話を戻そう。
戻さなくていい? ここまできたんだからもう少し付き合ってくれよ。
思い出補正もあるんだけど、このドラマの曲がとてもいいんだ。
おじさんが色々凹んだ時にはこの曲にお世話になっている。
イントロやサビでもう涙が出てくるぐらいダメな曲さ。
歌詞の中にある「いつかは無限の空を超えて」という言葉は、まさに君にピッタリだと思う。
今、君はどんなまなざしをしているだろうか。
最後に、言いたいことをもう一回言って感謝を伝えたい。
またまた長くなってしまったね。結局おじさんが言いたかったことは、初めに言ったとおり。
「6月に君の1分半フリーが見たい。」
これに尽きる。
まだ君は、JNのステージで演技をする権利を持っている。
もちろん、義務ではない。強制でもない。
出てもいいし出なくてもいい。自分次第だ。
ただ、忘れないでいて欲しいのが、君の1分半のフリーを待っている人はきっといるはずだ。
少なくとも、ここに一人はいる。
最後に、
EJのフリー、最高にかっこよかったよ。
オンラインヨーヨークラブの元主催として本当に誇りに思っている。
6月までおじさんは、蒸しパンとペペロンチーノを食べて待っていることにするよ。
ここまで長い話を読んでくれてありがとう。
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